本を読むと、新たな知識を得ることができたり、
他の人の意見に、こういう考え方があるのかと自分の視野が広がったり、
また物語を読めば、感情移入することで、
別の人物の人生を生きた気持ちになれたりと、
本を読むことは、心と頭の幅を広げる、という良い点がありますが、
ここでは読書感想文の書き方をご紹介します。
目次(複数ページに分かれた記事もあります)
読書感想文の書き方 メモしながら読む
(出典「photoAC」)
読書感想文の書き方としては、不器用でも下手でも構いません。
自分の心に浮かんだことを書く。
これしか方法はないと思います。
そのためには、小説などを読みすすめている間に、
どこでどう感じて、何をあなたが思ったのか。
それをメモしながら読むことをおすすめします。
図書館などで本を借りて読むことが多いと思いますので、
そのページに大きめの付箋(ふせん)を貼りつけておいて、
このページの何行目~何行目にかけて、自分の気持ちがどう動いたのか、
それをメモしておくことで、
後で本を読み返す手間は、少なくできると思います。
(1枚で足りなければ付箋の裏にも、また2~3枚貼っても良いと思います。)
そして本を読み進めていけば、それはある程度の数になると思いますし、
あとはそれを自分の心に浮かんだ素直な言葉で、表現するようにすれば、
それはあなただけのオリジナリティあふれる読書感想文になると思います。
読書感想文の書き方 主人公以外の人物を軸にする
小説では主人公を含めた登場人物が複数出てきますが、
物語であれば、軸になる主人公が必要になりますが、
登場人物の一人一人にも、実は物語があって、
一人一人の物語が触れ合った場面が、
小説に描かれることになるのだと思います。
主人公は一番多く出てきますので、普通は主人公に注目すると思いますが、
ここで他の人物にスポットライトを当てて、その人物を軸にして、
読書感想文を書いてみるのも一つの方法なのかもしれません。
ただこれはあくまで一つの方法ですので、
主人公を軸にした感想文から、まずはスタートした方が良いようには思います。
読書感想文の書き方 その場面をリアルに想像する
(出典「photoAC」)
ただ読書感想文を書かないといけないから、
そういう理由で、小説を読み進めていても、
あまりあなたの心は動かないと思います。
ですので、想像力を働かせながらじっくりと本を読んでいただきたいと思いますが、
読書感想文の提出期限がありますので、じっくりと読むことはできないとしても、
できる限り想像力を働かせながら、本を読んでいただければと思います。
ちなみに私自身は知識を得るために読む本でも、
自分でじっくりと考えながら読むようにしていますが、
小説や歴史の本であれば、その時代、その場面に自分が本当にいたとしたら、
そんな想像力を働かせて読むようにしています。
中には経験していないと分からない気持ちもあると思いますが、
後で人生経験を積めば分かる気持ちもあると思いますし、
まずはあなたの心が動いた場面に、注目していただければと思います。
そして本を読む時に想像力を働かせるようにすることで、
他の人の気持ちが理解できる大人になっていただければとも思います。
少し話がそれますし、マンガの話にはなるのですが、
「国に“心”を望んで何が悪い!」
ワンピースの一場面で、ドルトンさんが言った一言が、
私は非常に印象に残っています。
私はこの言葉は、ワンピースの作者の尾田栄一郎さんが、その物語に入り込んで、
ドルトンさんになりきって、本気で心の底から発した言葉のように感じます。
何を言いたいかというと、
本人の心が動いていればこそ、人の心は動かせるのだと私は思います。
その文章がうまいか下手かは関係ないと思いますし、
だから最初に、不器用でも下手でも構わないと書いたつもりです。
ですので、読書感想文を書く時には、
想像力を充分に働かせて、その人物になりきって、
あなたの心が動いた場面を、
あなた自身のオリジナルな表現で伝えることが、大切なように思います。
終わりに
最初に少し厳しいことを書いたかもしれませんが、
鍛えることで筋肉がついてくるように、
自分で考えて悩むことで、脳力もついてくると思います。
その代りは誰かができるものではありませんし、
自分で考えて悩んで力をつけていくしか方法はないとも思いますので、
自分の心が感じたことや思ったことを、書くようにすすめたつもりです。
また国語では何を学ぶかと言えば、
相手が何を言おうとしているのか、それを読み解く力を育むこと、
また自分が言いたいことを伝える力を育むこと。
この二つがあると私は思います。
そのことで、他の人とのコミュニケーションがスムーズにできるようになることが、
国語の一番の目的だと思いますので、
読書感想文では、あなたが感じたことを相手にいかに伝えられるか、
その力を身につけることが問われていると考えていただければと思います。
そして充分に考えて悩んだ上で、
自分の思いや考えを伝えられるように、表現力に磨きをかけていただければと思います。