土用の丑の日には、うなぎを食べる習慣がありますが、
「土用の丑の日」って何を意味するのでしょうか?
そもそも「土用」って何でしょう?
そこには暦の上での決まりがあります。
ここでは土用の決め方と2018年の土用の丑の日がいつなのか、
また土用の丑の日にうなぎを食べるわけについて、ご紹介します。
目次(複数ページに分かれた記事もあります)
土用の丑の日 そもそも土用はいつのこと?
土用というのは、陰陽五行説の木、火、土、金、水を、
春夏秋冬に当てはめたもので、
春=木
夏=火
秋=金
冬=水
とそれぞれの季節に当てはめていき、
残りの「土」をそれぞれの季節の終わりに当てはめたものになります。
地球と太陽の位置関係で決まる「土用」
少し細かな説明になりますが、下の図をご覧ください。
(図で示した矢印の角度は正確なものではなく、大まかな場所を示しています。)
真ん中が太陽で、青い丸は青い地球を表しています。
春分の日の時の太陽の位置を0°として、
夏至は90°、秋分は180°、冬至は270°で、
それぞれの中間に位置する日が、立春、立夏、立秋、立冬になります。
暦の上では立春、立夏、立秋、立冬は、
それぞれ春=木、夏=火、秋=金、冬=水の始まりの日付になりますので、
細かい話になりますが、土用には、これらの日付は含まれません。
また「土用の入り(土用の始まり)」になる日付が、
27°、117°、207°、297°と決められていますが、
この土用の入りの日付から立春、立夏、立秋、立冬の前日までの期間を「土用」と言います。
この角度に位置する時間を正確に割り出していくと、
それぞれの日付が毎年微妙にずれることがあり、
土用の期間が18日だったり、19日になったりすることになります。
2018年の場合には、夏の「土用の入り」は7月20日になります。
2018年の土用の丑の日はいつ?
「丑の日」については、干支が毎年順番で決まるように、
毎日の日付も、12の干支が順番で訪れることになります。
ですので、土用の期間のうちの丑の日が、土用の丑の日と呼ばれます。
2018年の夏の場合には上記のカレンダーのように、
土用の期間が7月20日~8月6日、
その中で丑の日は、7月20日と8月1日になり、
2018年は土用の丑の日が2日あることになります。
(1日目の丑の日は、土用に入ってすぐになりますね。)
土用の丑の日にうなぎを食べるわけ
(出典「イラストAC」)
土用の丑の日に、うなぎを食べると精がつくと言われています。
これは夏に売れないうなぎを、何とか売りたいと考えたうなぎ屋さんが
平賀源内に相談したところ、
現代風に言えば、夏にうなぎが売れるようなキャッチコピーを作ったことで、
それが広まったという説が有名な話になります。
また古くから夏の土用の期間には、
夏バテしないために精のつくものが食べられていたと伝えられていますし、
丑の「う」から、「う」の付く食べ物が良いという迷信もあり、
土用の丑の日に、うなぎを食べる習慣が広まったと考えられています。
また実際にうなぎはビタミンB1も豊富で、
暑い夏場に食べることで夏バテ予防に効果があることは、
栄養の面から見ても理にかなっていたことになります。
終わりに
土用の丑の日にうなぎを食べに行くと、人が混雑してますが、
個人的にはうなぎと聞くと、最近のニュースからは、
絶滅の危機?と思ってしまいます。
うなぎが大好きですので、値段が高くなっていくのは嫌だな、
とは思いますし、
土用の丑の日に、うなぎを食べるという習慣を、
少しずつ見直す時期に来ているのかな?と思うこともあります。
末長く子や孫の代まで、うなぎを食べられるようになっていくと良いなと思います。