きれいな花火の写真を撮影する場合には、
一眼レフでの撮影がおすすめですが、
一眼レフを使えば変わった花火の撮影テクニックもあります。
ここでは必要な道具に加えて、変わった花火の撮影方法をご紹介します。
目次(複数ページに分かれた記事もあります)
一眼レフでの花火の写真の撮影方法 必要な機材について
花火の撮影に必要なのは、三脚とレリーズになります。
レリーズというのは、コードのように長いもので、
カメラに取り付けることで、カメラに振動を与えずにシャッターを切る道具です。
また長時間、シャッターを開けておく時にも使用できます。
シャッターを長く開けておくことで、光の軌跡を長くキャッチすることができますので、
星空に向ければ、星が移動した軌跡を撮影することができます。
(出典「photoAC」)
同じようにホタルの撮影に使えば、ホタルの光が移動した軌跡を、
滝や川で使えば、水しぶきが通った軌跡を撮影することができます。
花火を撮影する時にも、同じように長時間露出をすることで、
きれいな花火の写真を撮影することが可能になります。
一眼レフでの花火の撮影方法 基本的な撮影方法
三脚を使用し、レリーズを使用して撮影すると、以下のような写真が撮影できます。
写真を撮影する場合には、ピントは手動(MF)にして、
無限遠に合わせる(遠くにピントが合う状態にする)ことになりますが、
これで花火にピントが合う状態になります。
また花火の写真を撮影する場合には、三脚が動く状態にして、カメラで花火を追いかけながら、
「ここ」というポイントで三脚を動かないようにして、
その上でレリーズでシャッターを切る、という作業を繰り返していくことになりますが、
そうすると「たまに」写真の中の花火の位置も良く、見栄えの良い写真を撮ることができます。
ただ花火によっては、シャッターをどこで切るのか、それを決めることが難しい場合があります。
先ほど、三脚が動く状態にしたまま、カメラで花火を追いかけていき、
「ここ」というポイントで三脚を動かないようにする、と書きましたが、
花火は打ち上げられて、しばらく上昇を続けますが、
上がっているどのタイミングで花火が開くのか、そのタイミングが分からないというか、
「ここ」というポイントを決めるのが難しい場合があります。
そうした場合には良い写真を撮影するために、何度もシャッターを切るしか方法はないのかもしれません。
ただ花火大会によっては、そうしたタイミングが図りやすいものがあります。
有名な花火の競技大会に、大曲や土浦の競技大会がありますが、
そうした大会では、大きな10号玉が一つ一つ打ち上げられます。
その10号玉の評価基準として、
花火が上がって、上がりきって少し落ちた所で、
花火が開くことが美しいとされていますので、
ヒュ~~、と花火が上がります。
上がりきったな、と思った場所で三脚が動かないようにセッティングして、
すぐにシャッターを切れば、あとは開いた花火の軌跡が写りますので、
そうした大会は、花火の質も素晴らしいですが、非常に写真を撮影しやすい大会でもあります。
先ほどの写真も、大曲や土浦で撮影した写真になります。
一眼レフでの花火の撮影方法 変わった撮影テクニック
ここでは花火の変わった撮影テクニックをご紹介します。
基本的な撮影方法では、ピントを手動にして遠くにピントを合わせると書きました。
ピントを遠くに合わせることで、花火にピントが合いますが、
変わったテクニックとしては、シャッターを開いている間に、
ピントを近くに設定してボカすことが挙げられます。
こちらの写真は、最初にピントを近くに設定して、ボケて写るようにしておいて、
シャッターを開いている間に、ピントを花火に合わせたものになります。
こうすると何気ない花火の写真でも変化を生み出すこともできます。
また最初はピントを花火に合わせておいて、その後にピントを近くにしてボカすという方法もあります。
こちらの写真は、ピントがズレているのは少しだけですが、
ピントを花火に合わせて、その後にピントをボカし、再びピントを花火に合わせた写真になります。
ピントを合わせる、ボカすとしても、様々なパターンがありますので、
色々と試してみることで、偶然良い写真が撮れる場合があります。
また難しいテクニックにはなりますが、ピントをズラすと同時に、
ズームを使うというのも一つのテクニックになります。
この写真は、本当にたまたま撮れた写真で、写真がフィルムだった頃に撮った写真でもあり、
フィルムですので、すぐに写真を確認できないために、どうやって撮ったのか記憶も不確かではあります。
ただ自分がやっていたことや写真を見て言えることになりますが、
こうやって撮ったのだと考えられます。
まず最初に花火が普通に写るように、ピントを花火に合わせてシャッターを切ります。
そしてシャッターを開けたままにして、一度レンズにフタをします。
レンズにフタをしている間に、ズームで寄った上でピントも近くにしてボカして写るようにして、
それからレンズのフタを外して、しばらくしてシャッターを閉じた写真だと考えられます。
もしかすると、レンズにフタをした前後の行動が逆だった可能性もありますが、
本当にたまたま撮れた写真で、同じように撮れと言われても二度とできない確信があります。
終わりに
花火を一眼レフで撮影するのは、面白いですが難しいものもあり、
場所取りも重要ですので、かなり前の時間から陣取っておく必要もあります。
また花火を撮影するのであれば、一度は大曲や土浦などの花火の競技大会を見に訪れていただければと思います。
人が多いですけど、それでも行った方が良いと思います。
こうした競技大会の花火であれば、そのまま写すことをおすすめしますが、
時にはテクニックを駆使することで、オリジナリティあふれる写真を撮影していただければと思います。