夏の季節には、暑いためにだるさや疲労感を感じやすくなりますが、
場合によっては夏バテになることもあり、
私は男なのですが、夏場に痩せようと思ってダイエットした時に体調を崩したこともあります。
私自身は医療の専門家ではないのですが、
ここでは調べたことを元に、夏バテに良いと言われる食べ物と、
疲労回復に効果があるとされる食べ物をご紹介します。
目次(複数ページに分かれた記事もあります)
夏バテの対策に効果があるとされる食べ物について
(出典「イラストAC」)
夏バテは食欲不振になって栄養不足になることや、
自律神経の乱れなどによって、疲労やダメージの回復が遅れることが原因とされています。
暑い夏場には、食欲が低下しやすくなりますので、
基本的には他の季節と同じ程度に、しっかりとした食事を摂ることがまずは大切だと思います。
また夏場には食欲が湧かないこともありますし、
あまり細かな知識で「食べるべきだから」
という理由から食べても、食事は美味しくないように思いますし、
そうなるとなかなか食事も進まないかもしれません。
また時には新たな発見により、科学的・医学的な知識は変わることがありますし、
いまだに発見されていないこともあることを考えると、
今は知られていなくても、実は何らかの効果が見込める食材はあるのかもしれません。
そういう意味では「必要以上に」知識に偏(かたよ)ることは、
個人的にはあまりおすすめできない気持ちもありますが、
知っておくと良い知識も確かにありますので、
夏バテの予防に効果があると言われる食べ物をご紹介したいと思います。
ちなみに夏バテの原因や予防について書いた記事はこちらになります。
→夏バテの原因と対策をご紹介!食事や冷房、水分補給にご注意を
ビタミンB1を含んだ食品
(出典「photoAC」)
ビタミンB1は、食事や飲み物から摂取した「糖質」を、
運動などのエネルギーとして使える段階まで、細かく分解する役割がありますが、
ビタミンB1は水に溶けやすいために、汗や尿などで流れると言われています。
また夏場の暑い時期にはエネルギーを多く必要とすることで、ビタミンB1も消費されやすくなりますので、
暑く汗をかきやすい夏の時期には、不足しがちな栄養素とされています。
またビタミンB1が不足すると、糖質の分解が最後まで行われず、
乳酸という物質になると言われています。
少し話がそれるかもしれませんが、
乳酸について調べてみると、「運動する→乳酸が多くなる」というだけで、
「乳酸が多い→疲れやすい」というわけではない、という指摘もあります。
様々な見解がありますが、
「乳酸が体質を酸性に傾ける」という指摘もあり、
体質が酸性に傾くと、白血球という免疫細胞が機能低下を起こすと言われています。
また血液は酸性などが測れないそうですが、尿は酸性に傾くことがあるようで、
痛風の原因とされている尿酸値を下げるために、
アルカリ体質になるような食事療法が勧められるようです。
そう考えると、「乳酸→疲れやすい」というわけではなくても、
「乳酸→酸性体質→免疫機能の低下」という図式は成り立つのかもしれませんし、
そのことで細胞がダメージを受けることはあるのかもしれません。
ただ運動した後に出た乳酸は、一定時間を経過すると数値が低下する、
と言われていることも付け加えておきたいと思います。
そこで話を戻しますが、ビタミンB1が不足すると、
糖質を分解できずに、乳酸という物質になると言われていますが、
それがたまったままの状態が続くと、体を酸性体質にすることはあると思いますので、
糖質の多いジュースを飲みすぎることは、夏でも控えた方が良いのかもしれません。
また糖質は脳のエネルギー源ですが、糖質の分解がうまく進まず脳への栄養が不足すると、
イライラや集中力が欠ける原因にもなると言われていますので、
ビタミンB1の補給は、汗をかきやすい夏場には必要なことのように思います。
そんなビタミンB1を多く含んだ食品としては、以下のものがあげられます。
・玄米や胚芽精米、全粒粉
穀物の表面の薄い皮にあたる「ぬか」や、
穀物の芽や根っこになる「胚芽」にビタミンB1が多く含まれていて、
お米の場合には、ぬかや胚芽が残った「玄米」や、
胚芽が残っている「胚芽精米」など、完全には精米されていないお米に、
また小麦の場合には、表面の皮や胚芽も全て粉にした、「全粒粉」にビタミンB1が多く含まれるとされています。
・豚肉やハム、ベーコン
また肉類では、豚肉に多く含まれていて、脂身よりも赤身に多く(脂身も美味しいですけど)、
豚肉の加工品であるハムにも多く含まれているとされています。
・うなぎ、カツオ
・カシューナッツ、ピーナッツ、大豆などの豆類
(おつまみにピッタリです。)
アリシンを含んだ食品
(出典「photoAC」)
先ほど書いたビタミンB1は、水に溶ける性質ですので、汗や尿で流れ出しますが、
アリシンという成分は、ビタミンB1と結びつくことから、
ビタミンB1と一緒に摂ると、ビタミンB1の吸収が良くなり、
またビタミンB1を体内に長くとどまらせる効果があるとされています。
ただアリシンには、強い殺菌効果があると言われ、
悪玉菌だけでなく善玉菌まで殺菌してしまい、
また胃腸に対する刺激が強いことで、胃腸を壊すこともあるようですので、
摂りすぎには注意が必要とされています。
そんなアリシンを含んだ食品は以下のものがあげられます。
・ニンニク
・ニラ
・ネギ
・玉ねぎ
クエン酸を含んだ食品
(出典「photoAC」)
体には、クエン酸サイクルというエネルギーを作る仕組みがあり、
その仕組みの中でクエン酸は作られるもののようで、不足することはあまりないと言われていますが、
クエン酸サイクルの活動が鈍くなることがあるとされ、
クエン酸を補給することで、クエン酸サイクルは活性化されると言われています。
またクエン酸サイクルでは、乳酸や脂肪を分解しエネルギーを取り出すとされていますので、
活動が鈍っている場合には、クエン酸を補給することで乳酸を取り除く効果があるとされています。
またクエン酸サイクルは常に活動していますので、
一度に多く摂取するよりも、こまめに摂取することが望ましいとされています。
そんなクエン酸を多く含む食品は、以下のものがあげられます。
・お酢
・梅干し
・柑橘類(みかんやレモン、グレープフルーツなど)
カリウムを含んだ食品
(出典「photoAC」)
カリウムには、筋肉の収縮を正常に行わせる働きがありますが、
不足するとけいれんを起こしたり、倦怠感や食欲の低下を招くと言われていて、
汗でカリウムが多く失われることが夏バテにつながるとも言われています。
そんなカリウムが多く含まれる食品には以下のようなものが挙げられます。
・乾燥ひじき
・パセリ、ほうれん草
・枝豆、納豆、アーモンド
・アボカド、キウイフルーツ、バナナ、メロン
この他にも干し柿や栗などにもカリウムは多く含まれていますが、
夏に食べられる食材ではありませんので上記には含めませんでしたが、
食欲の秋には食べたい食品になります。
その他
暑い季節にはそうめんや冷や麦など、食べやすいものに偏りがちなために、
体を作る元になる栄養素である肉や魚、卵や牛乳などのタンパク質や、
汗でビタミンやミネラルが排出されてしまうことから、
野菜や海藻などからビタミンやミネラルを補給することが望ましいとされています。
またショウガやわさびなどの香辛料や、シソやネギなどの香味野菜も、
食欲を増進させる効果があると言われていますので、
食欲が低下しがちな夏に食べることが望ましいと言われています。
副交感神経を刺激し、疲労回復が図れる食べ物
話が長くなっていますが、まだご紹介したい食べ物がありますので、お付き合いください。
先ほどご紹介した、こちらの記事の中でご紹介した話になるのですが、
→夏バテの原因と対策をご紹介!食事や冷房、水分補給にご注意を
夏バテの原因として、室内と室外の温度差による自律神経の乱れが指摘されています。
そちらの記事でもご説明していますが、ここでも少し自律神経について説明させていただきますが、
「自律神経」というのは、運動する時のように、自分で意識してコントロールできるものではなく、
心臓などの循環器や、胃腸などの消化器などを司るものとされていて、
また自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、
「交感神経」は、主に昼間に働き、活動している時や緊張している時に働く神経で、
これが通常の活動を支えていますが、
「副交感神経」は、主に夜間に働き、リラックスした時に働く神経で、
活動で生じた疲労やダメージを回復すると言われています。
ですので副交感神経が適切に機能させることが、疲労やダメージの回復に効果があると考えられますので、
これまでと重複した食べ物もありますが、
副交感神経を刺激する食べ物について、手短にこちらでご紹介したいと思います。
食物繊維を含んだ食品
(出典「photoAC」)
先ほどご紹介した「副交感神経」は、「胃腸を司る」とされていて、
食物繊維は消化されにくいので、消化器官を長く働かせることにより、
副交感神経を刺激すると言われています。
そんな食物繊維を多く含んだ食べ物としては、
・野菜
・海藻
・きのこ類
があげられます。
すっぱい食べ物や辛い食べ物
(出典「photoAC」)
お酢、レモン、わさび、シソ、梅干しなどのすっぱい食べ物や辛い食べ物は、
体が嫌がって外に排出しようとするとされ、そのことで副交感神経が刺激されると言われます。
先ほどもクエン酸の箇所で書きましたが、こうした食べ物には様々な効果があるようです。
ただ食べすぎは逆効果とも言われていますので、摂りすぎには気を付けていただければと思います。
発酵食品
(出典「photoAC」)
ミソや納豆、漬物やヨーグルト、乳酸菌などの発酵食品も、
腸の働きを活発にして、副交感神経を刺激する働きがあると言われています。
終わりに
かなり長くなってしまいましたが、
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
冒頭にも書いたことになりますが、私自身は医療の専門家ではありませんが、
こうした医学的な知識は新たな発見により変わることがありますし、
これまであげてこなかった食品にも、実は何らかの効果が見込めるのかもしれません。
ですので、ここであげた食品以外にも、お好みのものがあれば食べていただければと思いますし、
基本的なエネルギーになる炭水化物を含めて、
バランスの良い食事を心掛けていただいて、暑い夏を乗り切っていただければと思います。